ラブライブ!サンシャイン!! 映画「The School Idol Movie Over the Rainbow」、アニメ1期

友人に誘われて、また新しい沼に片足を踏み入れました。

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ラブライブ!シリーズはちらっと見ていたけれど、にこちゃんとまきちゃんが登場するあたりで脱落していた。

でも今回はサンシャイン!!
まずはなにもわからないまま映画を観賞。

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フォトセッションは花丸ちゃんでした。

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色紙は果南ちゃん。

そして自宅に帰ってきて1期の観賞。よかった。



まず、男性の視点が排除されているところがとても好感が持てた。*1
アイドルというと"男性が女性を見る"という構図になりがちだけれど、女子校で誕生したスクールアイドルという設定になっていて、男性キャラはほぼ出てこない。町のお店の店主さんぐらい?
女の子が憧れる女の子を見せてくれる。


この作品のテーマの一つは"普通の子"が"輝く"こと。
特別な子だけがスクールアイドルになるわけではない。

メンバーには、読書と食べることが大好きな子、極端な人見知りの子、堕天使大好き中二病の子といった、教室ではスポットが当たりにくい子もいる。
それに対してリーダーの千歌は明るく元気な性格。これだけ聞くとまさにリーダー然とした子だが、高校に入るまで部活は入っておらず、いわゆる"何も持っていない"少女だった。
その少女がμ's(ラブライブ!無印のスクールアイドルグループ)を知り、私もあんな風になりたい!と願う。
千歌の口癖は「輝きたい!」
これは、何者でもなかった"普通の女の子たち"が何者かになるまでのストーリーだ。*2

そして、サンシャイン!!の舞台は静岡県沼津市に設定されている。
前作のμ'sが東京のアイドルグループならば、今作のAqoursは田舎のアイドルグループ。
それゆえの葛藤も描かれていて、実際に地方に住む視聴者も感情移入できるようになったと言えるだろう。*3


もう一つ重要なことは、何も持たない・個性的な・田舎の少女たちが、変化したからスクールアイドルになれたわけではないということだ。
もちろん活動のなかで成長はするが、食べるのが大好きな子も、人見知りな子も、堕天使な子も、根は変わらない。そのままの性格でメンバーに受け入れられ、"輝いている"ことが特長である。

特に気になったのは、メンバーの中に水泳部とスクールアイドル部を兼部している活発な女の子がいることだ。
従来の運動部VS文化部という構図になることなく、大人しいメンバーとも支え合いながら成長していく。互いに裏で足を引っ張り合うようなこともない。メンバー全員ががありのままの姿で活動し、成長するというのは、とても素敵な形に思える。

また、3年生と後輩たちの関わり方も魅力的だ。
部活動というと縦社会、先輩のいうことは絶対、というスポ根系のイメージもまだまだ廃れてはいない。
しかし、Aqoursは違う。
先輩後輩関係なく、相手をあだ名や◯◯ちゃんと呼び合い、支え合う。そしてリーダーは2年生だ。
ただしリーダーに関してはある事件があり、それが3年生の触れてはいけないタブーになっていた。

結局はそのタブーを1・2年生に知られてしまうのだが、素晴らしいことに3年生は卑屈になることもなく、先輩風を吹かすわけでもなく、自然体でメンバーの一員として加わる。

縦社会を重視するのではなく、仲間としてみんなで一緒に活動することを大切にする形は部活動に希望を見出ださせてくれる。
(私が部活動に対する嫌なイメージを強く持ちすぎているだけかもしれないが)

引き続き2期も見てみたい。

*1:ただし、腰や太もものアップのコマが時折入ることや、学校の制服やアイドル衣装のスカートが極端に短いことは、男性の"視線"と言えるのではないかと思ってしまった。また、鞠莉ちゃんが本人の同意なしにジョークで相手の胸を揉むのも必要か?と思った。機会があれば別記事に書きたい。

*2:ただし、実はみんな多才で、これを全て"普通の女の子"ができることとして見なされると、少し息苦しい。

*3:地方間の格差についてはまた別の問題。